Samurai Stats

解説

年間ペース推定(On-Pace)とは

シーズン途中の出場ペースから「このまま行ったらどこまで行きそうか」を機械的に推定する指標

ざっくり言うと

Samurai Stats の各選手ページに表示される「年間 → ◯◯」という赤い数字が 年間ペース推定(On-Pace)です。たとえば 4月終了時点で打者が HR 8本を打っていたら、シーズン全体(162 試合)でこのペースが続けば 約 40 本に到達する、という単純な比例計算です。

仕組みはシンプルですが、シーズン序盤の調子・後半の失速まで考慮しないため、 あくまで「現状ペースの線形外挿」として扱ってください。

計算式

年間ペース = 現状値 ÷ シーズン進行率

シーズン進行率は MLB レギュラーシーズンの開幕日(3月下旬)から 最終戦予定日(9月末)までの経過比率です。たとえば 5月上旬は約 21%、 7月中旬は約 65% です。

5月時点で打者が 7 試合に出ていれば、推定される年間試合数は 7 ÷ 0.21 ≒ 33 試合 …のように、すべての出場・登板系の成績を 同じ比率で外挿します。

想定上限(クリップ)

外挿した試合数は以下を想定上限としてクリップしています。 打者 162 のみ MLB レギュラーシーズンの規則上の上限で、 投手の 35 / 80 は規則ではなく「実態の上位値で頭打ちにする運用パラメータ」です。

区分クリップ値根拠
打者162 試合MLB レギュラーシーズン総試合数(規則上の真の上限)
投手(先発)35 試合4〜5日ローテのフル稼働の上位値
投手(中継ぎ)80 試合70+ 登板の選手は毎年複数いるため 80 で頭打ち

規定打席・規定投球回

MLB のタイトル(首位打者・最多本塁打・最優秀防御率など)の対象になるには、 各選手が一定の出場・登板量を超えている必要があります。これを「規定到達」と呼びます。

  • 規定打席(打者): 3.1 PA × 162 試合 = 502 打席
  • 規定投球回(投手): 1.0 IP × 162 試合 = 162 イニング

Samurai Stats では、各選手の年間ペース推定値を規定値と比較して、 以下の 4 段階で「規定到達できそうか」を判定しバッジ表示しています。

バッジ条件
規定到達既に規定値を超えている
規定到達ペース年間ペース推定が規定値を超える見込み
規定不達ペース現状ペースでは年間でも規定値に届かない見込み
判定不能年間ペース推定がまだ計算できていない(シーズン序盤など)

レート系指標の扱い

打率・出塁率・OPS・防御率・WHIP などのレート系指標は試合数が増えても 数学的に変動しないため、年間ペース推定でも現状値をそのまま採用します。 UI では「年間 → 同じ値」がグレーで表示され、変化しない旨を示します。

使うときの注意

  • 怪我・調子変動を反映しません。 ストリーキーな選手や故障歴のある選手は予測が外れやすい
  • シーズン序盤(進行率 5% 未満)は推定不能。 数試合のサンプルから 162 試合を予想するのはノイズが大きすぎる
  • あくまで「現状ペース」の延長。 「絶対にこの数字に達する」という保証ではない

将来の改良予定

現在は単純な線形外挿ですが、以下の改良を順次検討しています:

  • 過去シーズン平均をベイズ的事前分布として補正(サンプル不足選手の精度向上)
  • 怪我・休養履歴の反映
  • 月別・対戦相手別の補正係数

詳細な内部ロジックは docs/年間ペース推定モデル.md をご参照ください。関連: 野球用語集 / 運営者情報